趣味のカメラマンが結婚式カメラマンをするための準備(1)カメラとレンズ

結婚式と言えばやっぱりよい写真が欲しいですよね。僕はプロカメラマンではなくて趣味でカメラを撮っています。数年前にフリーランスの仕事があまり忙しくないときにアメリカで子どものポートレートをとったり、卒業記念のポートレートをとったり、ファミリーポートレートをとったりしていました。先立つものも限られているので、機材も限られたものです。最近はもっぱら家族の写真くらいしかとっていなかったのですが、友人から結婚式のカメラマンをしてほしいとの依頼を受けました。プロのようには行かないことは了承してもらったのですが、手作り結婚式なので、出来る限りでよいのでとってほしいということで、ちょっと久しぶりにカメラ周りをいろいろ勉強して、準備しているところです。喜ばれるよい写真が撮れればいいな。
主に子どものポートレートがメインで、簡易スタジオを作って撮ってました。
Baby Portrait
アメリカではこのようなコラージュ写真を作って大きくプリント(11×14インチ B4くらい)するのが喜ばれます。
Baby Collage

事前の手持ち機材

これらの写真を撮るのに使っていたレンズとカメラはこちら。

ボディはNikon D90です。買った当時では、DX(APS-Cサイズ)のCCDの中では高感度に強い方で、D300よりお買い得だったのでこれにしました。モーターを使うAFが使えたり、ライティングのコマンドモードが使えたりするのでポートレートには便利です。

Nikon デジタル一眼レフカメラ D90 ボディ
ニコン (2008-09-19)
売り上げランキング: 39,723

ズームレンズは、レンズキットのレンズを使っていました。

単焦点の方が写りがよいので、可能な時は単焦点を使っていました。50mmの単焦点レンズは、1.8だとかなりぼけも出せますし、2.8くらいまで絞ると、描写もきれいです。このレンズ自体にはモーターがついていないので、カメラボディからAFする際に、ギュッギュッと動くのが面白いです。

Nikon 単焦点レンズ Ai AF Nikkor 50mm F1.8D フルサイズ対応
ニコン (2002-07-08)
売り上げランキング: 8,964

あとは、ポートレートと言えば中望遠の単焦点レンズが定番です。広角レンズだとどうしても中心から歪むので中望遠だときれいにとれますし、望遠だと背景のぼけをきれいに作りやすいです。そのために買ったのがこのレンズ。マニュアルフォーカスなので結構ピントを合わせにくいのですが、D90だと指定のポイントにピントが有ったらグリーンのライトが光るので結構あわせやすいです。ただ、F2を切るとそれでも被写界深度がとても浅いので何枚も撮ってピントの有ったものを選ぶ必要が有ります。

サムヤン ASPHERICAL LENS 85mm/F1.4 ニコン用
サムヤン
売り上げランキング: 300,768

このレンズ、買った当時も評判がよかったのですが、改めてみると、今でもとても評判が良いです。Best Portrait primes (moderate telephoto) – DxOMark こちらのサイトでは、最新のNikon D5300につけるおすすめの単焦点レンズが紹介されていますが、並みいる高額レンズに混じって、6位につけています。このレンズがいいのは、ぼけもきれいにでて、あと絞るとちゃんとくっきり写ってくれるところです。これが実売3万円ですので、マニュアルレンズでもよいという方にはおすすめです。

あとは、ポートレートにはスピードライト必須です。ライトをまっすぐに当てているうちは立体的な写真が撮れません。まず、バウンスで光を回り込ませられればだいぶよくなりますし、もっとよいのは顔の45度斜めから柔らかく光が当てられれば、立体的でよい写真になりますね。SB-600はエントリーモデルですが、普通に便利に使えます。D90だと、コマンドモードで、ライトを切り離してリモート発射できるのもよいですね。

Nikon スピードライト SB-600
ニコン (2004-06-25)
売り上げランキング: 62,213

今回のレンズとカメラをどうするか

本当のところは、D600でもD800でも導入して、F2.8揃いで明るいレンズで並べられれば一番なのですが、一度限りで友人のために撮るので、先立つものが有る訳では有りません。なので最小限の投資で、これからの趣味での写真にも使える機材を追加するという方針で考えています。そのために、いろいろな前提条件を考慮してレンズ、カメラを決めていきました。

    ボディを買い替えられるほどの予算じゃない。。。

ですよねぇ。欲しかったD700の中古とかもみてみたのですが、安くて9万で、D90は売っても3万円なので、今回はボディはD90でがんばります。12.2Mピクセルですが、ある程度引き延ばすのにも十分なので画素は問題ないでしょう。

Nikon デジタル一眼レフカメラ D700 ボディ
ニコン (2008-07-25)
売り上げランキング: 54,885

    2人体制なのでそれにあわせた選択

もう一人カメラ好きの友人が撮影するので、記録的写真はそちらにある程度任せて、メインカメラマンの僕は綺麗な写真を撮るのにある程度専念する方向で考えています。なので、友人たちとのスナップ写真とかは、もう一人のカメラマンメインでお願いして、僕はその間に単焦点レンズでよい写真を狙おうかと思っています。85mmのいまの単焦点はちょっと望遠すぎるので、ポートレートメインで使うつもりで、今持っている50mmのレンズもD90だと、75mm相当なので、もうちょっと広角の単焦点レンズを今回は継ぎ足すことにしました。30mm, 35mm, 24mmくらいの単焦点レンズですね。

    最近評判のレンズをみてみるとシグマのレンズがよいらしい

先ほども紹介したDxOMark.comのサイトは、RAW画像の現像ソフトを作っている会社が、レンズ補正などのために検証したテストをもとに最善のレンズを紹介しているので、かなり細かいレビューと数値の検証が行われているので、すべてのレンズを使っていない感覚で述べられているレビューよりも参考になります。Best standard prime for the Nikon D3300 – DxOMark D3300で使えるコストパフォーマンスの高い単焦点レンズのコーナーをみたところ、シグマレンズの評判が最近特によいようです。特に、Art Lineというラインは、最新のシグマの撮影素子で細かいところまで全数チェックして出されているので、信用も高いです。そして最近のシグマは安くてたくさん売れるものよりも、少し高くてもよいものを作る方針に変えているようで、その写りも一世代前よりもよいようですので、これをぜひ試してみたいと思い、この30mmのDX用の単焦点レンズを購入しました。まだ届いていないのですが、楽しみです。

SIGMA 単焦点標準レンズ 30mm F1.4 DC HSM キヤノン用
シグマ
売り上げランキング: 5,088

結婚式だと、ブーケを拡大で撮ったり、ある程度近づいてポートレートを撮る必要が有ったり、集合写真だと有る程度の広角が必要だったりするので、出来るだけズームレンズではなく、このレンズで撮りたいと思います。集合写真なんかは、結局F5-8くらいまで絞らないと後ろまでピントが合わないのですが、それでも解像感はよいレンズだと違います。

    あと、撮るシチュエーションで必要なレンズは何だろう

追加レンズ1本ですむのかなと思ったものの、大丈夫かなと思って結婚式での撮影のシチュエーションを考えてみました。

    ポートレート
    結婚式中の写真(スピーチ、指輪交換、入退場など)
    友人との談話の写真
    指輪とかブーケとかの物撮り

今回は式後のディナーの撮影は含まれていないので、暗所の撮影はあまりなさそうな感じですが、入場とかの式中の写真を考えると、どうしてもあまりよらずにズームで撮る需要が多い感じがします。欲しいレンズと言えば、18-35mmまでF1.8で作ったこのレンズです。(これのニコン用)

SIGMA 標準ズームレンズ 18-35mm F1.8 DC HSM キヤノン用 APS-C専用
シグマ (2013-06-28)
売り上げランキング: 81,453

でも、これだと、実際全然ズームが出来ないので困りそう。あと、18-55mmのF2.8通しとか、18-70mmのF2.8-4とか有るのですが、これらもズームが足りなそう。あと、式中の流れで急にズームと広角を切り替えたいことが必ず有る(クローズアップを撮ったあとすぐに皆の反応も含めて撮っておきたい)ので、70-200mm系のレンズも使いにくそう。でも、ズームのことを考えると、現在の105mmでは心もとない。
あと、結婚式写真の特徴として、あまりに近づきすぎると、カメラマンが目立ちすぎて、しかも背中を向けることになるので、下手したら新郎より目立って恥をかくことになります。ですから、ある程度のズームが必要な訳です。今回の会場の広さからして、300mmクラスは必要になることはなきにしもあらずという感じですが、レンズ交換の手間と、写りのバランスを考えると、200mmまででよいかなとという結論になりました。
ということで、シグマの18-200mmの新しいレンズを加えることにしました。これも1世代前の型で、18-250mmというのが有るのですが、内部設計が18-200mmの方が新しく、SLDガラス(異常分散性が高い「蛍石」と同等の性能を持つ、透過率に優れた超低分散ガラス)も18-250は一枚、18-200は4枚使われているとのことで、せっかくだったらよいものをと思い、18-200mmのものにしました。(シグマのレンズテクノロジー|株式会社シグマ )

このレンズを買ったので、標準ズームの18-105mmはオークションで売却予定です。レンズの値段の半分くらいは取り戻せそうかな。

Sigmaの新しいレンズは、USB Dockを使ってファームウェアを更新したり、ピントの微調整が出来たりするのも魅力的ですね。撮ってみて不満だったらこちらも購入したいです。

SIGMA USB DOCK ニコン用 USB DOCK NA
シグマ
売り上げランキング: 15,057

あとは、将来Canonに移ったとしても、15000円でマウントを交換してくれるサービスというのも面白いなと思いました。まぁ、次本体を買うとしたらフルサイズと思うので、どちらも切り取らないと使えなさそうなのですが。

レンズはこんな感じで決定しました

こんな感じでSigma 30mmの単焦点レンズと、18-200mmのズームレンズを買いました。いろいろご意見、アドバイスが有ったらうれしいです。といっても、カメラとレンズが有っただけでいい写真が撮れる訳でなく、その他のライティングアクセサリーや、構図なども重要で、現在はそちらの準備中です。また、そちらについても書ければと思いますので、ぜひまたお越し下さい。

2014/10/1 追記: 続編も書きました趣味のカメラマンが結婚式カメラマンをするための準備(2)基本の機材 | Zero4Racer PRO Developer’s Blog

「趣味のカメラマンが結婚式カメラマンをするための準備(1)カメラとレンズ」への1件のフィードバック

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください